
■先日、東広島市にお住まいの方から、支部宛に下記のメールをいただきました。
2004年10月に我々に注意喚起を促されたその方からの再度のメールです。
■我々に対する直接の抗議の形はとっておられませんし、
迷惑をおかけしているのが日本野鳥の会広島県支部の会員かどうかは不明です。
しかしながら、再度支部宛にメールを出さざるを得なかったこの方のお気持ちを推察し、
野鳥観察を趣味とする者として、支部全体でもう一度自分たちの観察行動の影響を省みて
いただけないかと思います。
■広島県支部としては、事実関係についての情報収集を行い、
7月の連絡会で支部としての対応を協議する予定ですが、
前回(2004年)の迷惑行為は8月末にも生じておりますので、
まずは今号にメール全文を掲載させていただき、
皆様への注意喚起とさせていただきます。
支部長 福本幸夫
日本野鳥の会広島県支部 御中
八本松町在住の■■と申します。
以前、当地域における野鳥観察のマナーについてお願いをしたものです。
私がお願いした内容が未だホームページで紹介されており、
会の方々のご尽力に大変感謝しております。
近年は野鳥観察による迷惑行為は格段に少なくなりました。
しかし、最近になって少し目立ってくるようになり、
私たちも、また以前のような状況が繰り返されるのでは、と危機感を覚えています。
10年近くたてば、新しく野鳥観察を始められる方も増え、
マナーを知らず、鳥ばかりを追われているのかもしれません。
東広島の野鳥の会には、下記のメールを送らせていただきました。
観察をされる方がどこからいらっしゃるのかわかりませんが、
東広島の方でない可能性もありますので、ぜひ県全体の野鳥観察をされる方々に、
今一度呼びかけをしていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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東広島の野鳥の会宛のメール
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前略失礼いたします。八本松町在住の■■と申します。
数年前になりますが、野鳥の会の方々のマナーについてお話したことがあり、
○○様はご存知だと思います。
あれから数年、一時期のような迷惑行為は格段に減り、
○○様をはじめ、皆さんでマナーについて呼びかけをしていただいているのだと思い、
私たちも安心して生活しておりましたが、
最近になって、また野鳥観察のための、
・長時間にわたる路上、私有地への駐車
・あぜ道、田など私有地への侵入
・望遠レンズを用いての観察、撮影
といった行為が目立つようになりました。
昨日は、
・夜の7時も回った頃に
・我が家の敷地横の私どもの田の土手に椅子を持ち込み、
・三脚で望遠レンズを据え、
・100メートルもある田の両側から
(片側は年配の女性、片側は年配の男性)熱心に観察しておられました。
・しかも車は隣の家の私道に止めておられます。
あまりの非常識さにあきれましたが、
「何をされているのですか」と声をかけると、
「あそこに○○という鳥がいるんですよ。」とうれしそうに、
レンズをのぞいてみなさいとでも言わんばかりの返答が返ってきました。
その方々にも申し上げましたが、もう鳥はうんざりです。
正確に申し上げると、野鳥観察をされる方々にはうんざりです。
ここには、確かに自然が多くあり、珍しい鳥が飛んでくるのかもしれません。
しかし、鳥もいますが、人も住んでいるのです。
皆さんが「自然」と思われている場所は「自然」ではありません。
そこは私有地であり、私たちの生活の場です。
私たちも少しばかりではありますが、農業を営んでいます。
平日は仕事に行き、少ない休みをフルに使って田畑の維持につとめています。
畦や土手の管理がどれほど労力を要するものか、
ご存知の方はいらっしゃらないのでしょうか。
疲れて帰宅したところや、つかの間の休日に、
見知らぬ人が望遠レンズをもって家の周りをウロウロされるのが
どれほど不快で苦痛を伴うか、想像していただくことはできないのでしょうか。
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■この方の訴えておられる内容は、東広島のこの地を訪れる観察者だけの問題ではありません。
また、
超望遠の大砲レンズも、手軽に持ち運んでいるスコープも、首からぶら下げている双眼鏡ですら、その使い方や間違えれば、その視界を覗きこんでいない他者、野鳥観察を趣味としない方々にとって、脅威の道具に感じられる可能性もあります。
■2004年10月に同じ方からのメールを頂戴した際、
小島氏の筆によって支部が表明した「アピール文」が、全文掲載されています。
是非ご一読ください。
この言葉を良く々々噛みしめて欲しいものです。
(片側は年配の女性、片側は年配の男性)
「モンスター○○」を育てた世代にこそ、「最近の年寄りは…」って言わなければいけないのでしょうね。
ちなみに、私有地への駐車は、「建造物等侵入罪(刑法130条)」に該当するはずです。
7月・8月と連続で連絡会での協議をしてまいりました。
結論としては、
@会報(会員向け)・HP(会員外向け)の広報手段を用い、
マナー向上への働き掛けを続ける。
A会報においては、1度だけの掲載ではなく、毎号に必ずマナー問題を
扱うこととする。
B探鳥会などの機会を利用して、マナー啓もうに努力する。
C地域の活動団体と、マナー向上に対して連携を取る。
などなど、当たり前な結論となっています。
(あらためて広報されるものと思われます)
議論の中では過激な対応を求める意見もありましたが、
野鳥の会らしい(…?)「地道な継続を」との結論がだされました、
願わくば、フィールドの一人一人がマナーを守り、
互いにマナーを高めあえる機運が盛り上がることを期待しています。