2010年06月10日

繁殖期における野鳥観察・写真撮影のマナーについて

繁殖期の野鳥に対する観察マナーが問題になっています。
野鳥や他の自然を脅かす行為がエスカレートすれば、私たちが鳥を楽しむ場さえ失われてしまいます。

緊急告知
最近、「臥龍山で、写真撮影のマナーが悪い人が多い」と多くの苦情が寄せられています。

具体的には、造巣中のアカショウビンを撮影するために、
 1.造巣中の木に近寄って写真を撮影する(林道や登山道から外れて林床を踏み荒らす)
 2.撮影の邪魔になる枝やとまり木を伐る
 3.アカショウビンの鳴き声をスピーカーで流す
などの行動が問題になっています。
 

日本野鳥の会では、以前から「自然にあるがままの野鳥を楽しむ」という理念のもと
「野鳥の繁殖活動の妨げになる恐れのある観察(写真撮影)はしない」ことを啓発していますが、
広島県内において、このような事態が発生していることは、とても残念なことです。

臥龍山は自然公園法による「特別保護地区」に指定されています。
特別保護地区では、木を伐採する行為や土石を採取する行為などが禁止されているだけでなく、
植物を損傷する行為や、落ち葉や枯れ枝を採取することさえも禁止されており、
上の1,2の行為は単なるマナー違反ということだけではなく、
明らかに法律にも違反しています。

さらに、地元では貴重なブナの原生林の保全にたいへん苦労されているところです。
今回のように、林道や登山道を外れて、ブナの林床を踏み荒す無分別な行為は、
地元の人たちの思いをも踏みにじるものです。

北広島町では今年3月に「生物多様性の保全に関する条例」が制定され、
さらに条例の整備が進められています。
今後も同様な行為が継続される場合、
最終手段として、条例による繁殖期の車両立入禁止などの措置が講じられることすら考えられます。


一部の人たちの身勝手な行動により、マナーを守っている人たちや地元の人たちにまで
大きな迷惑をかけることを自覚してほしいものです。
支部では今後、北広島町と連携して、この問題に取り組む方針です。

少なくとも本会の会員のみなさんは、
今後、野鳥の繁殖活動の妨げになるおそれのある行動は、
絶対にしない (させない)ようにお願いします。

今回、臥龍山での問題をきっかけとして、
野鳥を観察(写真撮影)する際のマナーについてお願いしましたが、
私たちのマナーが問題になるのは、繁殖期あるいは臥龍山に限られたものではありません。

野鳥観察に関するマナー違反は、他にもさまざまなケースがあります。 
×餌をまいたり、鳴き声の録音を流して野鳥をおびきよせ、生態をゆがめる
×珍しい種の観察情報を不用意にネットで発信することにより、
異常に多数の観察者が殺到して、野鳥や地元の人たちに迷惑をかける
×農繁期の田園地帯で、農道に長時間自動車を停車させて交通を妨げたり、
あぜ道に踏み込んで荒す
×民家の方向に望遠鏡(双眼鏡)やカメラを向けて、住民に不快感を与える
×無断で私有地に入り込んで野鳥を観察(写真撮影)する

このような行動は絶対にしないでください。

会員のみなさんには、
フィールドマナーの「や・さ・し・い・き・も・ち」を念頭に、
あらためて自分自身のマナーを省みていただきたいと思います。

以上 2010年6月10日 日本野鳥の会広島県支部
posted by エナガ at 20:51| Comment(0) | アピール・観察マナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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